かなり前のことなるが、東京・井の頭公園で毎週日曜日に露店が並んだ。
今でいうフリーマーケットとは違う。
使用済みのものの再利用・出品ではなく、手作りの品物を出品するという催しだった。その中にはもちろんリメイクもあった。
品物だけではなく、似顔絵師や占い師も多くいた。デビュー間もない音楽家たちもいた。
上の写真は20年以上経っているので、色褪せや反りがあって、良い状態ではないが、
プロのカメラマンが撮っている。ある日の催しで、この写真を購入した。
この写真も大掃除で再発見したものだ。
スキャンした方が良く見えるはずだが、著作権の問題もあるので、カメラで撮った。
以前、有名若手カメラマンの講演を聞きに行って、壇上に飾ってあった作品をカメラで撮り、その写真を貼って感想文を書いた。後でカメラマンに読んでもらったが、何のクレームもなかった。このため、おそらく許容の範囲だと思う。
舞台は中央アジアだったと記憶している。
カメラマンは無口だった。
地面に敷いたマットに写真をたくさん並べていた。
スタジオを持っているかと聞くと、「ゴーストやっている」と答えた。
びっくりした。有名写真家のゴーストをやっているというのだ。
いわゆるアート作品としての写真とは異なり、ピントがものすごく合っている。
誰の代役かと問うこともなく、この2枚を購入して帰宅した。
別の日にこの井の頭公園で遭遇した写真家から作品を3枚購入した。ここでは作品を掲載しないが。
30分間ほど雑談をした。作品集も見せてくれた。帰り際には、住所と電話番号を書いたメモ書きをもらった。
アメリカの美術学校を卒業したばかりだと言っていた。
それ以来、会ってはいないが、ネットで検索すると、女優やアイドルの写真集を手がける売れっ子になっている。
あのゴーストの写真家は、当時、還暦前後の年齢に見えた。
存命なのだろうか。
仮に会ったのが今だったら、もっと実りのある話ができるような気がする。