ジレッタント 彷徨と喜憂

物見遊山が好きです

ゲルハルト・リヒター Gerhard Richter 於 ボヘミアンズギルド

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Cage P19シリーズ

 

 

 

 

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Flowシリーズ

 

 

 

神保町にはアートを生業とする店が少なくない。

 

夏目書房もそうした店のひとつだ。

アート関連の古本屋が本業だが、絵画やアート作品も多く扱っている。

 

一昨年まで、近くの別のビルにあったギャラリー「ボヘミアンズギルド」を

本店の2階に移転し、時々、展覧会を開いている。

 

3月には、ゲルハルト・リヒターの展覧会が開催された。

 

紛れもない抽象画の小作が2点ほどあったが、プリント(印刷)されたエディション200部あるいは500部の作品の方が私には訴えるものがあった。

 

ロンドンのアートグループHENIのエディションという。

 

HENIのホームページを見ると、ダミアン・ハーストなどもエディションに加えられていた。

 

アルミニウムに特殊なプリント技法(クロモジェニック・​カラー・プリント)を使用し、抽象画のエディションとして完成している。タイプCプリントとも呼ばれるようだが、複数の写真を合わせたり、レイヤーしたり、アブストラクトな色彩を表現するそうだ。

 

まあ、そんな難しいことを考えながら、鑑賞していたわけではないので、割愛しても良い知識だと思う。

 

リヒターの有名な作品集「Landscape」に収録されている作品は、どれもOil on canvas、つまりキャンバスに書いた油絵。当たり前だが、リヒターの真髄はプリントではない。

 

会場には、油絵が2点展示されていたが、あまりにも小さいので、印象に残らなかった。しかし、これが本筋なのだと思う。

 

 

私が複製品(語弊があるけれど)の方に関心を示したのは、見る目がなかったからだろうか。