ジレッタント 彷徨と喜憂

物見遊山が好きです

2011-01-01から1年間の記事一覧

洋服のことなど⑤

最初の話に戻りたいが、もうこれで十分だと思う。 今回の話題に関して言えば、何が重要で何を話すべきかというのは、本当は真に意味があることではない。 アメリカンカジュアルウェアの変遷があり、現在の状況がある。それで十分なのだ。 今書いたことは、表…

洋服のことなど④

大学4年の終わりの長期休み、つまり1987年に、アメリカ旅行に行くことになった。 グレイハウンドで西海岸から東海岸に抜ける計画を立てた。 さてアメリカだ。 この旅行には、いくつかの目的があった。 だが、ひとことで言うならば、アメリカを一回見たかっ…

洋服のことなど③

ドレッシーな服ならば、ビームス、ミウラ&サンズ、シップス。カジュアルな服ならば、バックドロップ、レッドウッド、サンタモニカ。扱う店は限られていたが、アメリカ衣料の良品を多くそろえていた。 1980年代前後になると、サーフィンブームが訪れ、サーフ…

洋服のことなど②

00年の中盤にかけて、日本のカジュアル衣料業界の周辺で変化があったことは、カルチャー関連のメディアに詳しい。 雑誌「PEN」は、確か2006年だったと思うが、日本製のファッション衣料を特集した。 日本製のファッション衣料が、ヨーロッパの見本市で、品質…

洋服のことなど①

本質を理解できないひとたちには、何を言っても無駄であろう。 彼らは、本能のおもむくままに扇動する。ひたすら情緒的であり、もっぱら劣情に支配される民である。 物欲に支配され、どうしてよいか分からずに右往左往する。 物の背後に潜む、精神性や歴史を…

オードリーヘップバーン

数年前にアメリカの雑誌に載っていた(LIFEだったと思う)1枚の写真は、表現しようのないものだった。 これが、その写真だ。 ハリウッドスター2人(オードリー・ヘップバーン&フレッド・アステア)のスナップ。パリの恋人(Funny Face)のリハーサルと思し…

スカンジナビアデザインのこと⑥

スウェーデンの家具のことについても書かなければならないと思っていた。 最初に買った北欧のイージーチェアは、ブルーノ・マトソンのミナだった。新宿にあるビームスJapanで購入した。1998年の秋だった。 ただ、このプロダクツの良さが分かったのは、つい最…

スカンジナビアデザインのこと⑤

今日はずっと、モダニズムのデザインの特徴って何だろうか?と考えていた。 スカンジナビアデザインを考えるうえで避けて通れない要素だと思うからだ。 単なる脱線か、もしかするとそうかも知れない。 すでに言い尽くされているコルビュジエとミースについて…

スカンジナビアデザインのこと④

1998年に仕事の関係で渡欧が決まり、中央ヨーロッパに行くことになった。 6月のことだった。 ドイツ、スイス、フランス、オランダを周ったのだが、ドイツのハノーバーを訪問した時に転機が訪れた。 同行したクライアントとともに、ハノーバーの総合エネルギ…

スカンジナビアデザインのこと③

スカンジナビアのプロダクツがある店にはよく通った。 ビームスの玉川高島屋店にも行った。ここは店内の内装が変わっていて、オープンなスペースの、一段高い場所に独立したデザインプロダクツのコーナーを設けていた。 新宿店とは若干品ぞろえが異なってい…

スカンジナビアデザインのこと②

それで、無意識のうちにモダンデザインの家具を探すようになった。当然のことながら、今までの古典的な家具を売り払うことを決めていた。 1997年から、インテリア家具を扱う店をいろいろと回るようになったんだ。 新宿にビームスジャパンが出来たのはこの年…

スカンジナビアデザインのこと

「昔はこうだった、ああだった」と言った時から、すべての終わりが始まると考えているから、昔を振り返って語るのは嫌なんだ。 でも最近方々で、無理解から来る誤解が生じてしまって、本当に辟易することが多くなった。 だから、初めてスカンジナビアデザイ…